不動産の共有って何？
不動産は一人の名義で作る物というイメージが有るかもしれませんが、決してそんな事はありません。
不動産の名義を共有することも可能で、これを、不動産の共有と呼びます。
例えば、夫婦二人で名義を共有して不動産購入をしたり、親子で名義を共有して一緒に住む、と言う場合、不動産を相続して、兄弟で名義共有をする場合などがこちらの不動産共有に当たるでしょう。
名義を共有する、不動産を共有することで、様々なメリットがあると同時に、デメリットもあるのが特徴です。
不動産共有のメリットは
不動産共有のメリットとして挙げられるのが、夫婦で共有をする場合、住宅ローン控除が夫婦それぞれに受けられるという点です。
通常不動産控除や、名義人のみが控除の対象となりますが、夫婦共働きで共有名義にすることで、それぞれがそれぞれに、住宅ローン控除を使えるので、節税、減税対策に使えると言えるでしょう。
控除金額はそれぞれ隔年40万円、最長10年間分で400万円まで受ける事が出来ますので、稼いでいる金額によっては、大きな節税、減税になります。
住宅ローン減税制度によって､こうした大きなメリットが出てきたと言えるでしょう。
また、不動産を売却する際に、特別控除を3000万円まで控除される特例がありますが、夫婦共有名義の場合は、こちらの特別控除も、夫婦それぞれで受ける事が出来ます。
基本的にはそこまで利用しない控除制度ですが、余程の金額の場合や、余程の物件の場合は非常に重要な制度になりますので、覚えておくに超した事がありません。
他にも、通常一人名義では購入が出来ない物件でも、共有名義にして二人で購入するという形をとることで、購入できるようになるケースが多いでしょう。
夫婦で各種住宅ローンを組める場合も多く、一人だと手が届かないような理想の物件も、購入できるようになる場合が多くあります。
デメリットもあるので注意
もちろん共有名義にする事はメリットだけでは無く、デメリットもありますので注意が必要です。
まず一番のメリットは、共有名義の場合、不動産売却の際には、共有者全員の同意が無いといけません。
夫婦二人の合意や兄弟全員の合意を受けられたとして、共有者の承諾証の添付が必要になります。
連絡が取れないという場合や、離婚協議中ですぐに売り払うことが出来ないと言う場合など、厄介なケースに巻き込まれる場合も多いでしょう。
また、夫婦が離婚をした場合、共有財産であるその物件をどうするのか、最悪売り払って分配するのかを決めないといけません。
不動産売却となると何かと面倒になりますので、十分話合いを行い、お互いにトラブルが無いように納得の上で、どうしていくかを決めましょう。