
売り買いには双方の立場がある
不動産の売買ということを考えると、売り買いする双方の立場というものが存在します。
お互いの立場から見れば、主張も当然のものとなるのですが、逆の側から見ると対応がよくないと思うことも出てくるのです。
これが障害となり、スムーズな売買ができなくなってしまうこともあります。
障害となるということは、それだけ時間もかかることとなり、価格も下げざるを得なくなるでしょう。
相手の立場をしっかりと認識したほうが、うまくいくことが多いのです。
水は高いところには流れない
住宅を手放すということは、お金が必要になったり、無駄な固定資産税を払わないようにしたりするためなど、理由があることでしょう。
できるだけ早めに相手を見つけたいところですが、もし1カ月以上見つからないというのであれば、何らかの問題があると考えられます。
その多くは、買い手側の意識を全く無視していることがあるのです。
不動産売買は、双方の同意なくして成立しません。
売主が一方的に有利になるような条件を提示していたら、その物件は売れるでしょうか。
売主としての都合を主張したとしても、買う側が不利になるようなものであれば、受け入れて買ってくれるでしょうか。
非常に簡単なことですが、自分の言いたいことだけを言い伝え、価格の設定をした物件は売れません。
なぜならば、周囲の相場を無視しているため、他の物件に意識が傾き、人はそちらへ流れるからです。
水が高いところから低いところへ流れるように、無理に勾配を付けても水は上に流れるわけはありません。
ほんの少しの意識ですが買い手のことを考えた行動をとらなければ、どんなにいい物件でも売れるわけがないのです。
重要となる情報と印象
価格設定ということを考えた場合、買い手は相当な情報を集めます。
当たり前のことですが、高額なものを購入するのですから、慎重に下調べをするでしょう。
その中には、周辺の物件の価格も当然含まれ、相場を探そうとしているのです。
不動産に値札が付いているわけではありませんし、何か低下があるわけでもありませんが、取引がされている以上相場が形成されています。
この相場を無視していると、売れるわけがないのです。
慎重というところでは、必ず見にくるものでしょう。
何もしないで言い値で買う人などいないのですから、都合を合わせ見学してもらうことが重要なのです。
その時に、きれいに片付いていれば印象もよくなり、購買意欲が高まるでしょう。
印象が悪いと、価格は高いと感じるようになります。
第一印象が重要で、これが悪ければすべてが終わると思うべきです。
不動産を売るということは、いろいろ難しい面もあります。
しかし、売主として意識を間違えば、買い手は何も言わずに逃げていくことを忘れてはいけないのです。